GP CAR STORY FW14B


1992年のF1GPを支配したウイリアムズFW14Bの特集本。
シリーズ第3弾での登場も至極妥当でしょう。
すでに20年も昔の車になってしまったので、こうして1冊にまとめてもらえるのはありがたいですね。
当時の写真に加え、現存する車を仔細に捉えた豊富な画像と、さらにはナイジェル・マンセル、パトリック・ヘッド、マーチン・ブランドルら関係者のインタビューや、全16戦の仕様とモディファイの一覧といったデータも掲載されています。
エンジンパワーに重きをおくのではなく、空力を含めたトータルパッケージが重視されるようになった時代性や、リ・アクティブサスペンションなどFW14Bが装備した数々のハイテク技術の解説にも相応のページが割かれたり、伝説となったモナコGPイギリスGP回顧録など、様々なアプローチからFW14Bの魅力を伝えてくれる良書だと思いました。
欲を言えばFW14まで含まれていたら完璧だったんだけどなあ(たぶんFW14で1冊ってのは難しいだろうし)。
それにしても、写真ごとにイエローとブルーの色味が違う、正確なカラーリングが把握しづらいマシンですね、FW14Bって。


三栄書房刊。