Original Love「白熱」


オリジナルラブ5年ぶりのニューアルバムで、発売は2011年7月。
最近までこのアルバムのことは全く知らなかったのですが、先日youtubeスチャダラパーとコラボした「カミングスーン」を視聴して一発で気に入ってしまい、即ポチっとな。
ここしばらくは熱く、クセの強い印象で、ちょっと敬遠していたオリジナルラブですが(笑)、今作はまるで原点回帰にしたかのような良質のソウル、ポップス集で、すぐさまヘビーローテーション
「カミングスーン」以外も傑作ぞろいで、やはり田島貴男ってミュージシャンは天才だと思い直した次第。
音楽オタク的な仕掛けも随所に施され、元ネタ探しや影響関係を考察するのも楽しい1枚です。
演奏からミックス、マスタリングまですべてひとりで手がけているらしく、どこか単調かつ軽い音のようにも聞こえてしまうけど、それが独特の心地よいグルーブを生み出しているように思えました。
歌詞を聞けば、ちょっと甘酸っぱい切ない想いにも駆られちゃいますね(笑)。
こうしたアルバムを聞いてしまうと今の流行歌の底の浅さが明白に・・・、日本のポップスの「良心」がここにあると断言できるでしょう。
10年代に入り、一気に90年代の再検証がはじまってきたような気がしますが、こうした動きは現状のあまりの低俗さに対する、危機意識のあらわれと捉えるべきではないでしょうか。
それにしても、発売から1年以上経っての購入なのに、まだDVD付の初回版が流通しているってのは、うれしい反面、ちょっと切ないかも・・・。