ゲルニカ「改造への躍動」


当時から大好きだったのに、レコードもCDもなぜかこれまで買ったことがなかったゲルニカのファーストアルバム。
今回の再販を機に、発売から30年経ってようやく盤を手に入れることができました。
太田蛍一によるジャケットデザインは今見ても新鮮で刺激的。
細野晴臣のプロデュース、上野耕路によるレトロ+テクノのエレキオーケストラトラックに戸川純のヴォーカルが乗る、ポップスの新しい可能性を切りひらいた革新的アルバムで、その手法は後の渋谷系にも大きな影響を与えたように思います。
これまた極めて演劇的なコンセプトアルバムですが、決して「キワモノ」ではなく、しっかりと地に足のついた表現なので、聞けば聞くほどに深みの増していく音楽です。
オリジナルは全11曲の構成でしたが、そこにもっとも広く知られたシングル曲「銀輪は唄う」とそのB面「マロニエ読本」を加え全13曲の収録となった今回の再発盤。
「ひとつの物語」として考えた場合、追加の2曲は蛇足かも知れないけど、たくさんの音源を聞きたいファンにとってはありがたい配慮ですね。
今回はソニーのブルーレイ技術を応用し、音のクオリティが上がった「Blu-spec CD」での発売となりましたが、iMaciPhoneで聞く程度なので、正直その違いは分からず(笑)。