【おもちゃ】

figma テーブル美術館「考える人」


海洋堂リボルテックの仏像シリーズを意識した企画と思われるfigmaの「テーブル美術館」。こういう競争意識は時としてとんでもなく面白いものを生み出してくれるから、「もっとやれ〜!」と応援したくなります。
こちら「テーブル美術館」の方は教科書等で誰もが知っている彫刻の名品(もちろん版権なんてとっくに切れてるもの)を次々とリリースするようで、その1発目がこの「考える人」。近代彫刻の巨匠オーギュスト・ロダンによる名作中の名作ゆえ、「鉄板」のセレクトと言えましょう。
もちろん、単なる縮小模型ではなく可動式フィギュアという点に面白さがある訳ですが、リボルテックの仏像とは違って、可動させる際は頭部や胸部等を差し替えないといけない仕様。ここは賛否別れるところでしょうが、考えるポーズを違和感なく表現するためにこの措置はやむを得ないでしょう。なんたって相手はロダンなんですから一筋縄ではいきません(笑)。
で、動かしてみると、もともとが「考える人」なだけに、ポーズを少し変えるだけですごく笑える。わざとヘンテコなポーズをつけてつい遊んじゃいますが、裏返せば、それだけオリジナルに強く「意味性」があるってことですね。その否定から新たな意味が生じるという、まさにアヴァンギャルドな玩具です(笑)。塗装でのブロンズ色再現も価格相応にはがんばっていると思います。
もちろんアートですから、股間のイチモツまで忠実に造形されていますが、今の日本文化を皮肉るためにも、ここはオプションでモザイク板を付けて欲しかったところ。