【模型】

ハセガワ ニッサン フェアレディZ432R


1969年に登場した初代フェアレディZの高性能グレードタイプの「Z432」をさらにレース仕様に改造したものが、この「Z432R」。1970年にわずか30数台が発売されたのみで、しかしも当時は売れ残ったという話も・・・。だって、窮屈なバケットシートで、スペアタイヤなし、ドア開閉用の取っ手がヒモ、ヒーターなし、ラジオなし、時計もなし、内装のマット類は全てビニール、サイドとリアの窓はアクリル製、そしてライトはパッシング機能オミットという完全なるレース仕様で日常の足としては絶対に使えない車。そりゃあ、車検も通らないだろうし、売れるわけないでしょう。
先代フェアレディから一転して、「どこがレディやねん!」とツッコミたくなるほどマッチョになったフェアレディZ。まあ、それでもカッコイイので許します。しかし、この「Z432R」はレース用に極限までダイエットしていて(車重は1tを切っているという)、その意味では「女性的」と言えるかも知れません(やや強引)。
バリエーション展開が得意なハセガワらしく「240ZG」と「240Zサファリウィナー」もあわせて発売されていますが、それぞれきちんとリサーチされているので、フジミのように買って悔しい思いをすることはまずありません。この「Z432R」もノーズ、フロントグリル、バンパー形状の違いが正確に表現され、ホイールも専用のものが付属しています。
ただ惜しむらくは、エンジンレスであること。名機S20型エンジンが積まれていることがこの車の最大の特徴なので、そこはもうひとがんばり欲しかったところです。
とは言え、外観を楽しむだけならこれで充分!日産グランプリオレンジ(とても良い色!)とFRP製ボンネットのブラックのツートンカラーがとても立体映えしそうな1点です。