【本】

松田優作DVDマガジン 探偵物語


昨日から連続のDVD付ムック。
同じ「探偵物語」でも、こちらは赤川次郎原作、根岸吉太郎監督の、薬師丸ひろ子と共演した1983年の映画版。音楽は大滝詠一加藤和彦。・・・すべてが懐かしい80年代です。
松田優作の軽妙な演技もあってか、いわゆる「映画」的な構えのない、気楽に流し見できる1本です。印象的なのはやはりラストのキスシーンなんでしょうが(もちろんそれが目当てで買った)、改めて見ると80年代のライフスタイルや風俗がよく描けていて、今となっては当時の世相を研究するための良いテキストとなるようにも思います。
当時10代だった僕にはすべてが懐かしく感じられますが、今じゃ一般的に80年代はダサいと言われる時代。なぜでしょう?80年代は思想が大きく転換、サブカルが文化の中心になり、さらに音楽や映像制作、立体造形などが比較的簡単にできるインフラが整った時代であるがゆえ、僕らは未だに80年代の延長線上で生きているからこそ、その出発点がダサく見えてしまうのかも知れません。
講談社刊。