フジミ MP4-27 オーストラリアGP


時折輝きは見せたものの、チャンピオン争いから早々に脱落、エースのハミルトンが今期限りでメルセデスへ移籍することも決まるなど、踏んだり蹴ったりの1年となってしまった今年のマクラーレン
唯一ステップドノーズを採用せず、当初は今年一番美しいマシンと称されたMP4-27ですが、結局活躍できなければ、その魅力も失せてしまうもの。
最新マシンのインジェクションキット化なのにさほどうれしくはなく、これを出すくらいならカラーリングがかっこいいロータスE20か奇抜なデザインのウイリアムズFW34を出して欲しかったなあ、と。
しかもエンジン、ラジエターレスのくせに意外と値段も高く、それでいてパッケージのデザインは「売る気ないんじゃない?」って思うほどの手抜き感。
広報用に使われていた完成見本写真もあまりに酷かったし、全く期待せずに箱を開けてみたところ・・・、「何これ!?意外と良さげじゃん!」(笑)。
まず成型色が色味の良いホワイトである点に驚き(タミヤのMP4/13のようなシルバー調の変な成型色を想像していた)、デカールにもボーダフォンマークはちゃんと付いているし(完成見本にはなかった)、さらにはユーザーの技術力の差に配慮してかサイドポッド側面用のデカールはオレンジ地のボーダフォンマークの他、ロゴ単独のものまで準備されている親切さ。
なんだかフジミのキットとは思えませぬ(笑)。
取り立ててトリッキーなパーツ分割もなく普通に組めそうだし、キットの素性はかなりのものじゃないでしょうか。
面白みのないデザインだなあと思っていたけど、サイドポッドの絞り込みなどはやはり実物を手にするとグッとそそられます。
とにかく仮組みして形を楽しんでみたいという衝動に駆られちゃいました(笑)。
と言いつつ、アンダートレーのパーツにはエンジン用のダボがすでにモールドされており、近いうちにエンジン付が出来ることは間違いなさそう・・・、どうしてこんな半端なものをはじめに出しちゃうんだろうなあ。
せっかく良いキットを出しても手放しで評価できないのは、メーカーとしての意識の低さがどこかで透けて見えちゃうからなんだよねえ。