タロットカード殺人事件


ウディ・アレンの新作をDVDにて鑑賞。
昔は劇場に行き、その後ビデオを借りて何度も夢中で観ていたのに、一時期ほどはまらなくなったのは何故でしょう。
決して質が低下している訳ではないのですが、マンネリ化というか、パターン化というか、ああいつものウディ映画ね、という印象で全くときめかなくなっているのです。
アニー・ホール」から「ハンナとその姉妹」までは、一作ごとに新鮮な興奮を味わえたんですけどねえ。
もしかしたら僕の感性が鈍っただけなのかも知れませんが(笑)。
ということで、刺激的かつ短絡的な言葉に即反応する日本人向けに「殺人事件」なる邦題が付けられている本作ですが、基本は特ダネを追うジャーナリストの滑稽な様が描かれた瀟洒なコメディで、テーマ的にも“SCOOP”という原題の方がしっくりと収まりが良いように思います。
とまれ、しかめっ面で見ざるを得なかった前作「マッチ・ポイント」よりは遙かに楽しめたし、意外に三枚目キャラが似合うスカーレット・ヨハンソンの魅力もしっかりと堪能できたので、まあ「満足」ということにしておきましょう。