【模型】

1/20ティレル003 モナコGP


ハンマーヘッドノーズ型の003。1971年のモナコGPでジャッキー・スチュアートが優勝したマシンです。その後、003はスポーツカーノーズに改修され、ジャッキーは計6勝をあげて見事ワールドチャンピオンに輝きました。ケン・ティレルがデレック・ガードナーを招いて設計させたティレル001をベースに改良を加えたマシンで、オリジナルマシン参戦2年目でチャンピオンを獲得したのだから凄いものです。ちなみに003はモデル名ではなく車体番号なので1台しか存在せず、しかも翌72年にも4勝を記録しており、ひとつのシャシーとしては今なお最多優勝記録を保持しているという名車中の名車です。
タミヤからはその昔に1/12スケールでスポーツカーノーズ仕様が発売されていましたが、昨年なんとハンマーヘッドノーズ仕様も登場して003のバリエーションが1/12ですべて揃うという状況になりましたが、やはりコレクション性の高い1/20で欲しくなるのが人の常。このポイントの抑え方は、さすがタミヤの元F1模型開発者、木谷さんが率いるエブロならではと言えましょう。
 オールドF1はかなりの部分がメカ剥き出しなので、実は最新の技術を使わないと立体化は難しく、今のラインナップの方向性はむしろ「正しい」のではないかと思ったりもします。
 パーツは精密、複雑な曲面で校正される各種パイプ類もきっちりと組み上がり、さらにバックミラーの支柱は金属製の組立済みパーツが同梱される配慮まで。デカールはもちろんカルトグラフだし、タイヤはロゴが印刷済み。手をかける部分と、楽ができる部分のバランスの取り方がとてもうまいですね。
さらにカウルとウインドースクリーンはフランソワ・セヴェールの002用まで同梱されているというマニアックさ。でも、さすがにこの頃のF1マシンに詳しい訳ではないので(当時はまだ赤ん坊w)、002と003の相違点については正直よく分かりません。ゆえに、ここは素直にジャッキー仕様の003で作ります。