calendula


naomi & goroのボサノヴァ菊地成孔のジャズが加わるという、コンセプトだけでもワクワクしてしまう1枚。
ボサノヴァの名曲のみならず、様々なジャンルの音楽をカヴァーしたアルバムで、菊地と伊藤の新曲も1曲ずつ収録した全11曲の構成。
「衝突」と「均衡」が生み出す豊かな表情の音楽・・・、ボサノヴァともジャズともジャンル分けできない不思議な心地よさが感じられます。
むしろボサノヴァとジャズという双方の個性が重なることで、不安と安定、緊張と弛緩、実験と経験など様々な相対する要素が溶け合い、聴く者の意識を先鋭化させてくれます。
ギターとサックスというシンプルな構成(一部チェンバロが加わる)でありながら、ここまで音色に深みを出せるとは・・・、当代随一のギター、サックスプレイヤーだからこそ演奏可能な音楽なのでしょう。
現代においてはややもすれば放棄されがちな、「手仕事」の妙味がとことん楽しめます。
他ではなかなか味わえない独特のグルーヴ感も最高!
気持ちが静まり、すっと涼しくなります。