『日本プラモデル50年史』


税込5040円の高額書籍ですがA4版で376頁オールカラー、なおかつ昭和時代に発売された約2万点におよぶプラモデルリストがCDで参照できる付録付なので、決して高くはないと思います。
国産プラモデル50周年を締めくくるにふさわしい1冊と言えましょう。
グラビアで振りかえる「写真で見る国産プラモデル50年」、資料性の高い「日本プラモデル通史」、そして石坂浩二三遊亭金馬らプラモデルが好きな著名人と田宮会長ら業界関係者によるエッセイや各種対談、さらに巻末には「日本プラモデル50年通史年表」まで収録。
国産プラモデル50年の歩みを様々なデータで総括する、模型マニアにはたまらない書籍ですが、プラモデルの発展と日本の戦後社会の展開は密接に結びついているので、昭和文化史を研究する上でも貴重な資料になるのではないでしょうか。
戦前〜戦中期の模型動向が詳細に記された『日本の模型75年史』(東京都科学模型教材協同組合編、昭和61年)とあわせて読めば、ほぼ一世紀にわたる日本模型史が理解できるのでオススメです。
文藝春秋刊。