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当時流行のグランドエフェクトマシンをその基本構造上どうしても作ることができなかったブラバム・・・、デザイナーのゴードン・マレーは何とリアに大型ファンを付けて強制的にシャシー下面の空気を引き抜くというアイデアを考案。
しかも「ラジエターの冷却装置」という言い訳まで用意して（笑）。
無事出走の許可が降り、デビュー戦となった1978年第8戦のスウェーデンGPでそのBT46Bは予選2-3、決勝でラウダが見事優勝。
同僚のワトソンもトラブルが出なければ2位だったのではないかと言われており、その圧倒的な効果は他チームからの異議申し立てにつながり、結果わずか1戦でファン装備は禁止ということになりました。
「違法ではないけど安全上問題がある」という判断だっため、スウェーデンGPの記録は無事残ることとなり、BT46Bは1戦出走で1勝、すなわち勝率100%という前代未聞のF1マシンとなったのです（何だかタミヤの解説文みたいだなw）。
こうした珍車がマニアの注目を集めるのは当然で、これまでもタミヤ製BT46から改造するためのガレージキット等が流通していましたが、まさか一般的なインジェクションキットとして発売される日がこようとは！
フジミのフットワークの軽さにはただ驚かされるばかりです。
1戦のみの出走なので、フジミお得意のバリエーション展開もやりにくいだろうに（笑）。
しかも低価格なのにエンジンもラジエターもちゃんと付いているというフジミらしからぬサービスぶり（笑）。
アルファロメオV12エンジンはかなり細かくパーツが分割されていて、密度も立体感もかなりのもの。
平べったくてデカイ水平対向12気筒エンジンゆえ迫力も満点です。
こういう車は考証云々というよりも雰囲気を楽しめればそれで良いと思ってたけど、このキットはカウル内部やファン部の構造まで理解できるような構成になっているので、立体資料としても充分に価値があるでしょう。
「バケツの蓋」と称される有名なファンカバーまでパーツ化されていますしね（笑）。
箱の写真がなぜかマルティニカラーになっていますが、まあそれはご愛嬌ということで。
と、今回は素直にフジミへ賛辞を送りたいと思います。
バリエーションはおそらく透明カウル版が想定されるとして、できれば「表面冷却マシン」まで展開してくれるとうれしいなあ。