1/48零戦五ニ型


その内容からみて、久しぶりに「安い!」と思えたプラモデルです。
もちろん完全新金型による一点で、素晴らしい出来であった1/35キットをダウンサイジングし、密度の濃い仕上がりとなっています。
シートの軽め穴まできちんと再現されたコクピットは特に見所の一つでしょう。
アフターパーツを使わずとも、丁寧に塗り分けるだけで驚くほど精密なコクピットが表現できるのは、さすがタミヤ
主脚収納庫内のディテールも思わず見とれてしまうほどです。
主翼内部には桁が設けられており、組みやすさにも充分配慮されている感じ。
さらには着座状態のパイロットに加え、様々な立ちポーズのフィギュア4体も付属。
本作は五二型と五二型甲タイプのコンパチモデルで、ベルト給弾式主翼機銃、主翼のディテールやスピナー、木製増槽の違いも丁寧にフォローされています。
で、もっとも驚いたのは、じっと見つめないと分からないけれど、垂直尾翼のふくらみが左右で微妙に異なっていること。
プロペラの回転トルクを打ち消すためのラインまでもが完璧に再現されているのだから凄いという他ありません。
繰り返しになりますが、これだけ充実した内容で定価3000円ちょっとなんですから、昨今の模型業界の動向を考えればやはり破格ではないかと思います。